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オン・ザ・マーク社労士オフィス
社会保険労務士:松山 剛
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派遣契約は「労働者派遣法」(正式名:「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」)の下に取り交わされます。労働者派遣法は、派遣される労働者を保護するためのルールを定めたものです。派遣労働者を受け入れる場合には、派遣元事業主・派遣労働者間での雇用契約及び派遣先・派遣元事業主間での派遣契約の締結のほかいくつかの手続きが必要です。さらに、派遣元と派遣先の責任が特例で定められている法律、例えば労働基準法、労働安全衛生法、じん肺法、作業環境測定法、職業安定法、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律など労働者派遣に関係する法律を煩雑な契約業務で見過ごすことはできませんので注意が必要です。。
派遣会社(派遣元事業主)は、派遣先企業と派遣労働者とそれぞれに対して2種類の契約を交わさなければなりません。派遣先企業との契約には、派遣労働者の人数や料金などのビジネス上の商取引に関する事項とともに、詳細な業務範囲や労働条件など、派遣労働者の立場を守るべき決め事を記載します。ただし、労働者派遣契約(個別契約)に関しては派遣労働者を特定する契約ではありませんので、契約締結後に、派遣労働者の氏名などを文書で通知します。
一方、派遣労働者との契約は雇用契約です。労働者派遣法による就業条件と、労働基準法による労働条件の両方を明示し、守るべき派遣労働者の立場を明確にしなければなりません。
派遣会社では、これら2種類の契約の締結、更新、満了、解除などが日常多々発生します。契約内容も契約期間もさまざまで、件数も多くなります。そのためこうした契約管理業務・法務処理を円滑に進めるための組織体制やコンプライアンスに沿った漏れのない契約書類の知識が必要となるのです。
派遣の開始にあたって、派遣会社と派遣先企業は労働者派遣契約を結びます。ここでは、派遣会社が派遣労働者を派遣し、派遣労働者が派遣先企業の指揮命令で業務に従事し、派遣先企業が労働サービスの対価として派遣会社に料金を支払う、という一連の流れで必要な事項を取り決めます。
派遣契約を結ぶにあたって必要な書類は4つです。まず「労働者派遣基本契約書」と「労働者派遣個別契約書」という2つの契約書。「労働者派遣基本契約書」では、派遣会社と派遣先企業両社間の派遣について大枠の商取引契約が交わされます。一方「労働者派遣個別契約書」は、労働者派遣法で定められている項目が細かく規定されたものです。
これら2つの契約書のほかに、2つの通知を交わします。1つは派遣会社から派遣先企業への通知で、派遣労働者の氏名や性別などの情報(労働者派遣個別契約書には「どの業務に従事する派遣労働者を何名派遣する」としか書いていません。)。もう1つは派遣先企業から派遣会社への通知で、派遣先企業が受け入れた派遣労働者の派遣受入期間を派遣会社に知らせるものです。
派遣労働者の同意が取れ、派遣先企業との契約が終わったら、派遣会社は派遣労働者と雇用契約を結びます。一般労働者派遣の場合には、通常、派遣の都度に契約を結びます。契約の際、派遣労働者の身分で雇用されることを明示し、紹介予定派遣の場合には、その旨も明記します。同時に、派遣会社は、派遣労働者に実際の業務内容や業務範囲、就業場所などの就業条件について同意を得て、派遣法によって明示すべきと定められた事項を「就業条件明示書」に明記します。この項目は実は、派遣先企業と交わす労働者派遣個別契約書と同一で、表現が派遣労働者向けになったものです。
労働基準法に則った労働条件を明示するために交付するのが「労働条件通知書」です。このほか派遣会社は、「派遣受入期間の制限に抵触する日」を派遣労働者に対しても文書で明示しなければなりません。
| 書類名(根拠条文) |
主 体 |
| 労働派遣基本契約書(民法上の契約) |
派遣元事業主⇔派遣先 |
| 内 容 |
| 派遣法26条が規定する労働者派遣(個別)契約の必要的記載事項は、派遣労働者の保護にその趣旨があり、派遣料金を含め、一般の取引行為に必要な事項を網羅しているわけではありません。そこで、派遣料金を含め個々の労働者派遣契約に共通する事項について派遣元事業主・派遣先間で派遣基本契約として締結しておくことが一般的です。 |
| 書類名(根拠条文) |
主 体 |
| 労働派遣個別契約書(派遣法26条)兼 派遣料に関する覚書 |
派遣元事業主⇔派遣先 |
| 内 容 |
| 派遣法26条が規定する労働者派遣を行うに際して、派遣元事業主・派遣先間で締結しなければならない必須の契約です。法定の記載事項に加え、それ以外の実務上必要な点についても記載しておくことが通例です。 |
| 書類名(根拠条文) |
主 体 |
| 派遣労働者通知書(派遣法35条) |
派遣元事業主⇒派遣先 |
| 内 容 |
| 派遣労働者の氏名、性別、年齢(施行規則28条1号 18歳未満であれば年齢、45歳以上であればその旨、それ以外は記載不要)、社会保険の資格関係、その他労働者派遣を行うに際し、派遣元事業主が派遣先に通知すべき事項が定められています。なお、当該通知により、性別等を派遣先に通知する趣旨は、派遣先における労働関係法令の遵守を担保することにある点に注意しなければなりません。 |
| 書類名(根拠条文) |
主 体 |
派遣社員雇入通知書 兼 就業条件明示書
(派遣法32条、34条、労働基準法15条) |
派遣元事業主⇔派遣労働者 |
| 内 容 |
| 派遣元事業主は派遣労働者として雇用する予定の労働者に対して、あらかじめ派遣労働者として雇用することを明示しなければなりません。そして派遣元事業主が労働者派遣をなす際には、次のの事項を派遣労働者にしめさなければなりません。@労働者派遣をしようとする旨(同34条1項1号)A就業条件(同34条1項2号、同26条1項1号各号)※労働者派遣個別契約書と同一事項にかかる記載が求められています。また派遣元事業主・派遣労働者間で、雇用契約を締結するにあたっては、労働基準法15条が規定する労働条件の明示が必要です。 |
| 書類名(根拠条文) |
主 体 |
| 期間制限に抵触する最初の日の通知書(派遣法26条5項、6項) |
派遣先⇔派遣元事業主 |
| 内 容 |
| 派遣先が、自由化業務について派遣労働者を受け入れようとする場合、派遣契約の締結前に、あらかじめ派遣元事業主に対し、派遣受入期間制限に抵触する最初の日を通知しなければなりません。この通知がないときは、派遣元事業主は当該派遣先と派遣契約と締結してはならないとされています。 |
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